南くんの彼女 ( 熱 烈 希 望 !! )
「で?結局、あげなくていいの?」
「うん、いいの。」
かれこれ5回は聞かれた茉央ちゃんからの問いかけに、全く同じ返事を並べる。
きっと、南くんは私から貰わなくてもたくさん貰うはずだし、それにきっと私たちの班が作ったクッキーなんて”料理人南くん”のお口には合わないだろう。(同じ班のみんなごめん。)
「…渡すだけ渡してみたらいいんじゃないかな?後悔、しない?」
「大丈夫!ありがとう、茉央ちゃん。」
心配そうに私の顔を覗き込んでは、ため息をついている茉央ちゃん。
私なんかのことでこんなにも一緒に悩んでくれる茉央ちゃんが大好き。