南くんの彼女 ( 熱 烈 希 望 !! )
「…はぁ。」
「…やっぱり、素直に南くんにあげた方が良かったんじゃないかな?」
生徒玄関へ続く廊下を、茉央ちゃんと歩きながら気付いたらため息なんかついてる。
「……ううん。いいの。」
正直、全然良くないんだけど、そうでも言ってなきゃもう、なんか泣きそう。
どうしてこうも上手くいかないかなあ。
そもそも好きな人と両想いでした〜なんて、夢物語ばかりを普段から愛読してるせいで、頭の隅っこでは”南くんも私のことが…”なんて淡い期待をしていた事も反省しなければならない。
「…あ、佑麻ちゃん。」
「ん?」
茉央ちゃんの声に視線を上げれば、下駄箱にもたれてこちらに視線を向けている
「……み、なみくん。」
ドクンッ