南くんの彼女 ( 熱 烈 希 望 !! )
そんな思いから急いでローファーに履き替える。
そんな私の動きを制するように、南くんは再び口を開いた。
「悪いんだけど、佑麻 借りていい?」
「えっ、」
「…あ、うんうん!分かった!」
南くんの声に、ローファーへと注がれていた視線を勢いよく上げれば、真っ直ぐ私を見据える南くんに心臓が跳ねる。
「…先帰るね!頑張れ!」
「ま、茉央ちゃん…」
私にだけ聞こえる声で軽く耳打ちして、茉央ちゃんは先に玄関を出て行ってしまった。
仕方なく南くんと向かい合う私。それと同時に、下駄箱にもたれていた南くんも私へと向き直る。
「……あ、の。何でしょう?」
やっとの思いで発した言葉に、自分がどれだけ緊張してるのかを教えられたよ。