南くんの彼女 ( 熱 烈 希 望 !! )
「なんだよ。」
「え、だって!!南くんのクッキーだよね?これ…」
南くんが差し出したのは、今日の調理実習で作ったであろうクッキー。
まさか、南くんからクッキーを貰えるなんて夢にも思ってなかったから、なかなかそれに手を伸ばすことが出来ない。
「俺のじゃない方が良かった?」
「いやいや!そうじゃなくて、だって…南くんが私にクッキー…?浅井さんにじゃなくて?」
私がなかなか受け取らないことにイライラを募らせ始める南くん。
「…何で浅井さん?お前にやるって言ってんのに。…いらねぇならいい。」
「あ、ちょっ!待って待って!!欲しい!欲しいです、南くんのクッキー!」
帰ろうとする南くんの腕を必死に掴んで今度はクッキーが欲しいと懇願する羽目に。