南くんの彼女 ( 熱 烈 希 望 !! )
「位置について、よーい、パーンッ」
いよいよ、南くんの番。
勢いよく走り出す南くんだけど、やっぱり本気を出し切れてない模様。
”だるい”そんなゼッケンを背中に貼って走ってる感じ。
南くん「好きな人」って紙引いて、私のところまで走って迎えに来て!!
ついに南くんが箱に手を突っ込んで紙を1枚引いた。
ドッドッドッド…
心臓の音がやけにうるさくて、体全部が心臓になったみたい。
「…っ!」
紙の内容を確認した南くんと一瞬、交わった視線。
でも、それはすぐに逸らされて
「……一緒に走ってくれる?」
「あ、はい!」
南くんが声をかけたのは、すぐ側にいた1年生の可愛い女の子だった。