南くんの彼女 ( 熱 烈 希 望 !! )
ーーーーーー…
見渡す限りの白い…天井??
あれ?
確かに、私はさっきまでグラウンドにいて…体育祭の真っ最中だったはずなのに。
気づけば保健室のベッドの上。
頭がクラクラして、いきなり視界が真っ白になって…それで
「熱中症よ〜?ちゃんと水分摂らなきゃダメじゃない。」
私の考えていたことが分かったかのようにベストアンサーありがとうございます!
ってタイミングで、白衣姿の森川先生は登場して、私にスポーツドリンクを手渡す。(ちなみに保健室の先生です)
色白で、少しぽっちゃりな可愛らしい先生で生徒の間でも人気者。
「あ、あの…ごめんなさい!ありがとうございます。」
受け取りながら、申し訳なさと、
あーどうしよう茉央ちゃんに殺られる。
そんな複雑な事ばかりを考える。
「お礼なら、南くんに言ってあげるといいわ。グラウンドからここまで運んでくれたのも、スポーツドリンク買ったのも南くんだから。」
「えっ!?み、南くんが…。」
ニコッと笑った森川先生は、青春っていいね〜と、どこか遠い目をしてるけど
今の私は、あの薄れていく意識の中で聞こえた南くんの声が本物だったんだって…ただそんなことばっかり考えて、
ニヤける。
すごい、ニヤける。嬉しい。