南くんの彼女 ( 熱 烈 希 望 !! )
「もう顔色も良さそうだし、それ飲んで戻りなさいね?」
森川先生の言葉に頷きながら、スポーツドリンクに口をつける。
冷たくて美味しい。
あー、生き返った。
…南くんに、会いたい!!
会って、ちゃんとお礼言わなきゃ。
「先生、ありがとうございました!戻ります!」
もう倒れないでね〜と、先生の緩い声に見送られて保健師を後にすれば、目指す場所はただ1つ。
大好きな南くんの元へ。
本当に熱中症で倒れたの?ってくらいの全速力で走る。
きっと、まだ南くんの競技じゃないはず…控え席にいないかな?
校舎を出て、グラウンドを見渡す。南くんセンサー反応しろぉ!!!
………ピコンッ
「いた!」
やっぱり、次の競技まで時間あるから控え席にいるんだ。
こんな炎天下でも相も変わらずクールな南くんの姿を見つけ、自然と笑みをこぼすのは、私です。