南くんの彼女 ( 熱 烈 希 望 !! )
こうなったら仕方ない。
男子チームと炭起こしでもするか。
…海に入らないなら水着いらないだろって?…だって、南くんに見てもらいたかったんだもんよー!!
(※南くんは、あなたのビキニ姿を求めていません。)
「…あ、あの〜。私もこっち手伝ってもいい?」
炭起こし中の嶋中くんへと近寄り、問いかければ、驚いたような顔をされた挙句 パッと目を逸らされる。
え!?…何、やっぱりダメ?
「森坂は…海は、いいの?」
「あ、うん…本当は海苦手で。」
そう答えれば”なるほどね”と笑った後で
「炭起こしは、水着じゃ危ないから…南たちと食材の下ごしらえしてもらえる?」
”野菜切ったり…”と、後ろのパラソル下を指差した。
み、み南くん!!?
さっきはどんなに探しても見つけられなかったのに…
「材料調達班、さっき着いたみたいだね!」
「っ!」
そんな私の思っていることが分かったのか、嶋中くんはニコッと笑って”よろしくね”と私の肩にポンと触れた。