南くんの彼女 ( 熱 烈 希 望 !! )
「っわ、わぁ?!」
それを阻むかのように、反対側の腕が引かれて、バランスを崩し
そのまま私の体は
「みみみ、南くん!!?」
気付けば南くんの腕の中にスッポリと収まってしまっていた。
ひぃ〜〜〜〜〜〜!!!!
ひょえーーーーーー!!!!
誰か、誰か誰か助けて!
死ぬ!息できない!無理!
「…その体型でその水着は無理あるだろ。」
「っ!!!」
耳元で発せられた南くんの声は低く、告げられた言葉は私の心を凍らせるには十分すぎて
私は声を出すことも出来ずに、ただ立ち尽くす。
まじか、みんなに可愛い、スタイル良いとチヤホヤされて浮かれてた。
1番褒めて欲しかった南くんに、褒めてもらえないんじゃ何のために買ったノォオオーー??!
「…パーカー着とけば?」
「パ、パーカーなんて持って来てな、」
私の言葉を遮って、南くんの腕とは違う、でも暖かい何かに包まれる。
「脱ぐなよ。」
「南くんの匂いがする!!」
「キモい、良いから黙って着てろ。」
肩にかけられた南くんのパーカー、フワッと香る南くんの匂いに、さっきまでのブルーは何処へやら。
めっちゃときめいています!!!