南くんの彼女 ( 熱 烈 希 望 !! )
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「で、何で佑麻ちゃんここに居るの?」
「……だ、だって…」
あれからBBQは進み、それぞれお肉やウィンナーを頬張る。
南くんのパーカーを着たまま、私はレジャーシートの上に茉央ちゃんと体育座りをしている。
見つめる先には、
「南くん、お肉焼けたよ〜!」
「あ、うん。ありがとう。」
「ねぇねぇ南くんの好きなタイプってどんな子?」
「……んー、どんな時も俺だけ見ててくれる人…かな。」
「えー!何それ言うことまでイケメン!」
水着姿の女子に囲まれてる南くん。
「はぁ〜…。」
無理だろ。
だって、水着姿見せてパーカー着てろって言われる私と、水着姿のまま南くんに笑顔を向けることができる彼女たち。
これ、勝ち目ないやつ。
「佑麻ちゃん、南くんのパーカー着てるのに浮かない顔だね〜!私なら優越感で舞い上がるところだよ。」
隣でぐるぐるウィンナーを頬張りながら、茉央ちゃんは私にそんな言葉を言うけれど
その視線の先には常に宮坂くんがいる。