南くんの彼女 ( 熱 烈 希 望 !! )
「茉央ちゃん、行って来なよ!宮坂くんのところ。私なら大丈夫だから!」
女子に囲まれてる南くんを見ながら、あからさまにテンションだだ落ちの私のために、茉央ちゃんはずっと隣にいてくれていた。
きっと、宮坂くんのところ行きたいよね。
茉央ちゃんってば、私のことなんてほっといてくれていいんだよ!!
「…で、でも!いいの、私は今 佑麻ちゃんと居たい気分だから。」
「私は茉央ちゃんと宮坂くんを応援してるんだよ?私のためを思うなら頑張ってアピールしてきて!!」
”ね?”と首をかしげれば、茉央ちゃんは”ありがとう”と笑って
「少しだけ行ってくる!…すぐ戻るからね!」
そう行って立ち上がった茉央ちゃんの背中にエールを送って見送れば、
少しの寂しさに襲われる私だけど、そんな気持ちに勝るくらい温かい気持ちにもなった。
早く両思いだって気付けばいいなぁ。
それで、茉央ちゃんと宮坂くんには幸せになって欲しい。心からそう思う。