南くんの彼女 ( 熱 烈 希 望 !! )


「茉央ちゃん、行って来なよ!宮坂くんのところ。私なら大丈夫だから!」


女子に囲まれてる南くんを見ながら、あからさまにテンションだだ落ちの私のために、茉央ちゃんはずっと隣にいてくれていた。


きっと、宮坂くんのところ行きたいよね。

茉央ちゃんってば、私のことなんてほっといてくれていいんだよ!!



「…で、でも!いいの、私は今 佑麻ちゃんと居たい気分だから。」

「私は茉央ちゃんと宮坂くんを応援してるんだよ?私のためを思うなら頑張ってアピールしてきて!!」


”ね?”と首をかしげれば、茉央ちゃんは”ありがとう”と笑って


「少しだけ行ってくる!…すぐ戻るからね!」


そう行って立ち上がった茉央ちゃんの背中にエールを送って見送れば、

少しの寂しさに襲われる私だけど、そんな気持ちに勝るくらい温かい気持ちにもなった。


早く両思いだって気付けばいいなぁ。

それで、茉央ちゃんと宮坂くんには幸せになって欲しい。心からそう思う。
< 73 / 288 >

この作品をシェア

pagetop