南くんの彼女 ( 熱 烈 希 望 !! )
もちろん、単細胞この上ない私は瞬時にその単語だけで何を聞かれてるのか
理解するのに時間がかかる。
「……だから、祭り何時からだって聞いてんだよ。」
「えっ!南くんもしかして一緒に行ってくれるの???」
「…さぁ?ただ聞いてみただけ。質問に答えろよ。」
相も変わらず鋭い視線で私を見つめてくる南くんには、クラス会での甘い雰囲気は何1つありません。
こんなはずじゃなかったのに、宮坂くんの嘘つき〜!!
「8月1日の18時に神社の鳥居前に集合って…宮坂くんが言ってました。」
「…ふぅん、気が向いたら行ってやるから、俊哉は誘うな。」
「き、気が向いたら?!」
それじゃ、南くんの気が向かなかった場合は??私ボッチ?!
クラス会でもボッチを味わったのに、夏祭りでもボッチを味わえと?!
そんな鬼畜なことってありですか?
とは、思いながらも惚れた弱み。それでも南くんの気が向くことを祈ってしまう私は、
「わ、分かった。工藤くんは誘わない。」
結局、大きな賭けに出てしまいました。