南くんの彼女 ( 熱 烈 希 望 !! )


たまに言葉を発したかと思えば『ばか』『うるさい』『何の用?』と来たもんだ。


明らかに、好きな女子への態度ではないでしょう。


いや、100歩譲って南くんは好きな子にそんな態度をとるとして、それはもう南くん天邪鬼にも程があるってやつ。


「んー、慰めありがとう。でも、絶対あり得そうにないよ、それ。」


「そうかなぁ〜?」


そうですっ。
悔しいくらい、眼中にないのですっ。



「茉央ちゃんこそ、宮坂くんに告っちゃえばいいに。」


ニヤッと口角を上げて笑ってみせる私に、顔を真っ赤にさせた茉央ちゃんは首をブンブン振る。


「無理だよ!宮坂くん…モテるもん。今みたいに仲良く出来てたら十分!」


「えー?茉央ちゃん可愛いから宮坂くんもイチコロだと思うけどなぁ〜。」


”イチコロ”我ながら言葉のチョイスがなんか古い……。



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