キャンディ
体育祭は開会式とともに幕をあけ、競技は順調に進んでいた
千輝
「おい、神谷。
これ飲め。」
俺が神谷に渡したのはスポーツドリンク
さっき自販機で買ったやつだ
蕾
「え、いいの?
だってこれ、買ったやつだよね?
お金払うよ!」
千輝
「いらねーよ。」
蕾
「そんな……!
委員長がこんな事するなんて…きっと今から大嵐がくるに違いない!!!」
千輝
「は?アホか。
具合悪いやつ連れ出して熱中症にでもなられたらだりーから飲めってだけだわ。」
そ、ただめんどくせー事態にならないための予防策
それだけだ
千輝
「ってか、お前が参加する競技もう次だぞ。
準備しとけ。」
蕾
「そんなのはとっくに準備万端なのだよ!
ラジオ体操を三回もやって体がほぐれにほぐれた私の実力を見るがいい!」
千輝
「へいへい。」
最近こいつのアホくさい厨二病発言に慣れてきている自分が怖い
そんな事を話しているうちに、神谷の種目が始まるというアナウンスが流れた
千輝
「ほら、玉入れ始まっから行くぞ。
打ち合わせ通り、競技中は俺から離れんな。
それと倒れそうになった時は俺に言え、分かったか?」
蕾
「はーい!
もう、分かってるって~。
じや行っくよー!委員長!」
結局、俺のクソ兄貴に話したところ
許可されたのは、あまり動く事の少ない玉入れだった
徒競走とかパン食いやりてーとか言ってたけど
それはまぁ、来年もできるだろうしな
『この時、俺は
何も知らずにそう思っていたんだ。』