複数人(ヤンデレ)に求愛されています
「きっと、ずっと苦しいままですよ」
「その度に、こうして君を抱くんだ」
私を覆う体が、ずるずる落ちていく。
膝をつき、私を見上げる眼差しはクラビスさんからは到底見ることが出来ないもの。
苦しいと泣いて。愛してと訴えて。
その証明を得たいがため、恋人の真似事をする。
「飲まず食わずでいた。君のことを考えすぎて」
聞いた。一週間とも。それでコックさんが料理を持ってきてくれるというのに、宰相さんはそれを無視して私に没頭する。
「体の中が空っぽなんだ。君の物で満たせたら、どれほど幸福だろうか」
足の指をしゃぶられた。
「つま先から、頭まで隅々。味わいながら、痕を残して、またつま先へ。ずっと繰り返していたい。跪いて、こんなことをして、奴隷みたいだと自覚しているけど。それでもいい。俺が仕えるのは王ではなく、君だ。何でも命令してよ。その分、君を貰うから」
「私からあげられるものは、何もありませんよ。あなたばかりがーー」
独りよがり。
「間違っていますよ、それは。愛情は貰える貰えないではなく、感じるか感じられないかなのですから」
私はあなたーーあなたたちからの愛情は感じられる。けれど、あなたたちは私の愛情を。