君との距離40センチ。
「ほら、シカトして入るよ。」
「余裕っしょ~。
びくびくしてんとイジられんよ!」
何とも頼もしい2人を盾にして、
もう一度教室へ足を踏み入れる。
「おはよ~ん。」
「お前ら酷くね!?
俺らの顔見て扉閉めることないのに!」
「泣きそーになったわ!」
「うちの可愛い紅がビビるから、
とりあえず囲むのやめてよ~!」
優しい優しい佳奈の一言で、
人だかりはバラバラと解散した。
「紅、私の裾強く握りすぎ。」
「はっ…。ごめん!」
「まったく。可愛いわね。」
一先ず空いている席に適当に座り、
担任の先生が来るのを待つことにした。