ハニーミルク。


先輩、‘‘高崎涼也’’っていうんだ………。

でもなんで‘‘冷血王子”….…?

私が先輩を見たときは‘‘冷血”なんて言葉とは反対に
日陽みたいな笑顔を見せてて
グラウンドを走り回っていたのに。

ちょうど校門の下をくぐった先輩を見ながらそう思う。

だけど、すぐにその呼び名の意味が分かった。


『ねぇ、そういえばうちの学年の
‘‘加納 華’’ちゃん、高崎先輩に告白したらしいよ!だけど振られちゃったんだって〜…!』

『え?ほんとにっ?!
あっ、でも、美人で有名な
一個上の‘‘愛梨先輩’’も振られたらしいよ!』

「….…….…….…。」


さっきまで静かだった図書室が
先輩の話でもちきりになる。

『…やっぱりどんな美人にも振り向かないって噂、本当だったんだねぇ….…』


わ、すごい硬派な人なんだなぁ……。

盗み聞気をしておきながら
噂の先輩に関心してしまう。

だって今、会話にでてた二人って
どこかのモデルさんかなって思っちゃうくらい綺麗な顔立ちをしている。
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