ハニーミルク。


「…………………っ、」


手を下ろした途端、その人の顔が見えて
私はハッとする。


….………私、あの人知ってる。

一つ上の先輩、

高崎 涼也(りょうや)さん。

氷でつくられた彫刻のような、
透き通った肌と整った顔立ち。

初めて見る顔じゃない。

と、いうか毎日見てる。

私の居場所、特等席で。


まさか、こんな場所で会えるだなんて。

疲れすぎて幻でも見てるのかな。

なんてそんな気までしてきた。


だって、先輩と私の距離はいつも遠い。
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