トイレには…
「悪かったよ… もう俺から怖い話はしないから、大嫌いは訂正しろ」
「だって… 怖くて眠れそうにないんだもん」
そう言って啓人の胸に額をくっつけた。そんな千尋を見て、啓人は千尋を抱き上げる。すでに敷いてあった布団の上に寝かせた。自分は座ったままである。
意味を理解した千尋は、涙目のまま頬を赤くして焦ったような声を出した。
「いい、いいから!今日は抱きしめて寝てくれればそれで十分!明日も色んなとこ見て回るんだから、さっさと寝よう。ね?」
早口で息継ぎもせずに言い切った千尋に、啓人は微笑みかける。
「怖がらせた責任とって、今夜は可愛がってあげる。一回しかしないから、大丈夫」
千尋の言葉をものともせず、啓人は千尋が着ている浴衣の帯に手をかけた。
帯をほどかれた千尋はそれでも身を捩って小さく抵抗したものの、啓人が首筋に舌を這わせブラのホックを取ると、諦めて身を任せた。
時刻は午後10時47分。夜闇はさらに暗く濃くなっていく―――