My Fair Farewell
浮気なんて、するほど暇じゃない。
裕だってそれは同じだったし、職場にはかなり年上の女の人しかいないと言っていた。
だから大丈夫。
そう言い張っていたわたしは、今思えば何もわかっていない、
十九のガキでしかなかった。
「その子見てたらさ、わたしも新人のときはよく絡まれたなぁって、懐かしくて」
「そういえば、そうだったね。ことあるごとに絡まれてた」
「裕にはよく助けてもらったね」