My Fair Farewell
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「新人の女の子がね、可愛くて」
友達になった裕に、わたしはバイト先の近況を話す。
付き合っていた頃も、友達になった今も、話すのはいつもわたしの方だ。
「よくお客さんに絡まれるの」
付き合いはじめたその年に四年生だった裕は、もちろん、三月には大学を卒業してバイトも辞めた。
四月からは社会人になった。
それなりに有名な企業に無事就職した彼の、四月からの勤務地は、三つ隣の県だった。
わたしたちは、いわゆる遠距離恋愛をすることになった。