全てが終わりを告げる時
翌日の昼休み


再び教室に、未來の姿がなかった


今日は清々しいほどの晴れた天気だ


未來のことだ。 きっとまた、『食後の腹ごなし』にでも行っているのだろう


天気からして、今日は外を歩いているのではないだろうか



そう思い、机の上に次の授業の教科書を広げたが……


ふと、違和感を感じた



不穏な気配がするというか、何というか


何だか今日は───妙に胸騒ぎがした



……未來を探しに行こう


そう思って、教室を飛び出した



靴を履き替え、1棟の校舎周りを一周してみる


しかし、未來の姿はない



もしかしたら、既に教室に戻っているのかもしれない


そう思ったが、どこかでそれを、強く否定する自分がいた



次に、2棟の周りを見てみようと、2棟へ近付いた時、先程よりも激しく、胸がざわついた


急がなければ、と無意識に思い、駆け足になり、反時計回りで校舎周りを回ろうとした、その時



校舎裏付近から、突如として、白い砂が敷き詰められ始めていることに気付いた


近付き、片手でそっと触れてみれば、ザラザラとした手触りを感じる



何なのだろうか、この白い砂は……


不思議に思いながらも、その砂を踏みしめ、校舎裏を走った



そして、資源置き場の裏へ行った時、一人の少女の、後ろ姿を見つけた


見慣れたダークブラウンの髪に、ひと目で誰か分かる


安心感を覚えながら、しかし、こんな時間にこんな場所で何をしているのかという疑問を覚えながら、その少女へと近付いた
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