全てが終わりを告げる時
昼休み、そんな事を、頬杖をつきながら一人で黙々と考え続けていると


ダンッ


「ねぇ輝祈!」


未來が私の机に、勢いよく両手をついてからそう叫び、机がガタッと音をたてて大きく揺れた


その衝撃が腕を伝って顔を襲い


眉間に皺を寄せて未來を睨み上げると


「あ、ごめん...」


未來はしゅん、となって小さく謝った



「で、何?」


頬を擦(サス)りながら用件を聞く


これでくだらない話だった時には指の一本や二本、へし折っても見逃してほしい


すると未來は


「あ、うん! あのねっ!




実栗ちゃんに話しかけてみない?」


興奮気味にそう言った


突然な話に思わず片眉が上がる


……綾瀬実栗に……話しかける...か


人間と話すのはあまり好きではないが


綾瀬実栗に話しかけるのならば


彼女の事が何か分かるかもしれない


面白そうだ



それに、もしかしたら、消えた女子生徒達の行方を掴める、糸口となるかもしれない



「うん」


私はそう未來に返した
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