全てが終わりを告げる時
悲劇の終幕
慎也を地面へ寝かせると、ふらりと立ち上がる
覚束ない足取りで歩を進めながら、周囲を見渡せば
嘗ての町並みは姿を消し、
残っているのは、瓦礫の山と、荒れ果てた大地のみだった
それを呆然と眺めていれば、空から綾瀬実栗が舞い降りてきた
そして、私の目の前へと着地する
「まだ生きていたのですね。
先程の様子を少々見させていただきましたが、
守られていたとしても、その傷の無さには脱帽です」
驚く綾瀬実栗に、虚ろな瞳で私は問う
「何故……全てを破壊したの……?」
「私がこの世界をこうしたのは、これが計画の第一段階だからです」
「第一、段階……?」
「はい、その通りです。
私の計画の最終目標は、人工知能を持つロボットを作り上げ、それを世界全体に放つことですから」
夢を語るその姿は、人間と寸分違わず、その顔には喜びをも滲ませていた
「何故、そんなことを……」
「今までこの世界で生きていた生き物達は、完璧な生き物ではありませんでした。
私の〝夢〟というものは、ロボットのみの〝完璧な〟世界を作り上げることです。
なので手始めに、完璧ではないもの───つまりはこの世界を破壊しました。
そのおかげで、この通りです。
人間のお遊びに付き合ったばかりに、左腕を失ってしまいましたが……
膨大な土地と、資源を手に入れました」
覚束ない足取りで歩を進めながら、周囲を見渡せば
嘗ての町並みは姿を消し、
残っているのは、瓦礫の山と、荒れ果てた大地のみだった
それを呆然と眺めていれば、空から綾瀬実栗が舞い降りてきた
そして、私の目の前へと着地する
「まだ生きていたのですね。
先程の様子を少々見させていただきましたが、
守られていたとしても、その傷の無さには脱帽です」
驚く綾瀬実栗に、虚ろな瞳で私は問う
「何故……全てを破壊したの……?」
「私がこの世界をこうしたのは、これが計画の第一段階だからです」
「第一、段階……?」
「はい、その通りです。
私の計画の最終目標は、人工知能を持つロボットを作り上げ、それを世界全体に放つことですから」
夢を語るその姿は、人間と寸分違わず、その顔には喜びをも滲ませていた
「何故、そんなことを……」
「今までこの世界で生きていた生き物達は、完璧な生き物ではありませんでした。
私の〝夢〟というものは、ロボットのみの〝完璧な〟世界を作り上げることです。
なので手始めに、完璧ではないもの───つまりはこの世界を破壊しました。
そのおかげで、この通りです。
人間のお遊びに付き合ったばかりに、左腕を失ってしまいましたが……
膨大な土地と、資源を手に入れました」