全てが終わりを告げる時
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あれから数日が経った


その後も、綾瀬実栗を呼び出して、自主退学を申し出た生徒は増え続けており、現在では、その数19人


学校側が警察へ捜査を依頼することは未だ無い


しかし……何故……?


こんなにも多くの生徒が、ある日を境に自主退学し出したというのに、何故、動かない?


事態は急を要するかもしれないというのに、職員は何をのんびりしているのだろうか


早く……早く……


どんどん気持ちが急く


何か悪いことが、起きるその前に……



「───輝祈っ!!」


「きゃっ!?」


いきなり大声で名前を呼ばれ、更には強く両肩に手を置かれたために、滅多に出さないような甲高い悲鳴を上げた


驚きながらも勢いよく振り返れば、そこには怪訝そうに眉根を寄せた未來の姿が


「……あ、ごめん……こんな近距離で悲鳴上げたりして」


すると何故か、未來は口をへの字に歪め、より不快感を露にした


「え……ごめん、そんなに耳障りだっ……」

「私が怒ってるのは悲鳴のことじゃないよ!」


私の言葉を遮って告げられたその言葉に、今度は私が眉根を寄せた


ならば何故、怒っているのだろう


何か気に障るようなことを、言ってしまったのだろうか?


或いは、してしまったのだろうか?
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