全てが終わりを告げる時
導かれた、か……
もしかしたら、彼は……
一つの仮説が浮かんだ私は、にこやかな笑みを貼り付けながら、彼に告げた
「生徒会長のそれは、あながち勘違いではないかもしれません」
「……え?」
「確認したいことがあります。
もし真相を知りたいのでしたら、少々お時間をお取りしますが、ついてきていただけますか?」
私の言葉に、倉渕羽津摩は迷うことなく頷いた
答えを言うのではなく、続きを知りたいと思わせる
人間が解明した、人間の心理
ツァイガルニク効果を利用した───
〝確認〟という名の、〝誘導〟である
゚*。:゚ .゚*。:゚ .゚*。:゚ .゚*。:゚ .゚*。:゚
コツッ コツリ……コツッ コツリ……
二人の靴音を響かせながら路地を進む
この路地には実は、とある細工をしてある
もし、一般の人間がこの路地へ入り込んでも、決してあの家へは辿り着けぬよう、術をかけたのだ
〝力〟を持つ者と持たない者とを区別し、持たない者は路地の途中で、催眠術に似た術にかかり、来た道を引き返す
路地を抜けた人間は、無論、路地の中での記憶を消され、それからというもの、無意識のうちに、この路地を避けるようになるのだ
たまに来る水道会社や電気会社の人間に関しては、慎也が一時的に術の上塗りを施している
もしかしたら、彼は……
一つの仮説が浮かんだ私は、にこやかな笑みを貼り付けながら、彼に告げた
「生徒会長のそれは、あながち勘違いではないかもしれません」
「……え?」
「確認したいことがあります。
もし真相を知りたいのでしたら、少々お時間をお取りしますが、ついてきていただけますか?」
私の言葉に、倉渕羽津摩は迷うことなく頷いた
答えを言うのではなく、続きを知りたいと思わせる
人間が解明した、人間の心理
ツァイガルニク効果を利用した───
〝確認〟という名の、〝誘導〟である
゚*。:゚ .゚*。:゚ .゚*。:゚ .゚*。:゚ .゚*。:゚
コツッ コツリ……コツッ コツリ……
二人の靴音を響かせながら路地を進む
この路地には実は、とある細工をしてある
もし、一般の人間がこの路地へ入り込んでも、決してあの家へは辿り着けぬよう、術をかけたのだ
〝力〟を持つ者と持たない者とを区別し、持たない者は路地の途中で、催眠術に似た術にかかり、来た道を引き返す
路地を抜けた人間は、無論、路地の中での記憶を消され、それからというもの、無意識のうちに、この路地を避けるようになるのだ
たまに来る水道会社や電気会社の人間に関しては、慎也が一時的に術の上塗りを施している