君を愛さずには いられない
アポなしでLAから顧客が飛んできた。

もちろんワイフ連れだ。

ユリの不在時にどうする?

俺は局長にコンタクトを取った。

「佐竹、私なら比較的空いてるからゴルフにでも連れ出すよ。心配するな。」

俺は局長に頭を下げた。

問題は顧客のワイフだ。

俺が付き合うしかなかった。

リクエストを聞いたら

これからディズニーランドへ行き

午後は銀座でショッピングしたいとのたまった。

「クソォ。」

丸一日パアだ。

夜にはユリが帰国する予定だ。

片付けておきたい案件が山ほどあった。

俺は考えた。

ワイフの接待なら誰でもいいんじゃないかと。

推進室には女性社員が2名いた。

俺は誰にも借りを作るなとユリに言われていたが

この際そんなことは言ってられなかった。

「悪いが二人で頼むよ。」

「えー!?」

案の定その二人に反感を喰らった。

毎回断っていた合コンへの参加を約束してチャラにしてもらった。

俺はユリ以外の女に興味なかった。

合コンで会うような薄っぺらな女にだ。

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