君を愛さずには いられない
河村とLAへ飛んだ。

早速空港の到着ロビーでもめた。

「ホテルはどこですか?」

そういう彼女を俺は冷たく見下ろした。

「おまえは経費削減という言葉を知らないのか?」

彼女は眉をよせて首を傾げた。

「コンドミニアムだ。」

「はあ?」

と彼女はロビー中に響き渡るような声を出した。

「静かに。」

「上司とルームシェアなんて聞いたことないです。」

「まあそう怒るな。」

彼女は鼻息を荒げ肩をいからせてレンタカーのカウンターへ向かった。

俺はそのあとを追った。

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