君を愛さずには いられない
二人で寄り添うと薄いケットだけで充分だった。

体がまだ熱い。

さっきまで愛し合いクタクタのまま眠り

目が覚めてからまた愛し合って

また眠るの繰り返しだ。

ケットの中で志穂がモゾモゾと動き

脚を絡ませてきた。

「ん~仁。」

俺の腕にすり寄せて目を閉じている彼女の顔を見た。

「寝言か?」

快活で勝ち気な彼女は俺を捨てるだろうか。

彼女を好きになりたい自分と

それを押しとどめようとする自分がいた。

俺は恋愛に関して臆病になってしまった。

見かけに反し自分が甘々なゴロニャンタイプだとわかり

心を許したい相手にどうしたらいいのかわからないでいた。

「志穂、俺はどうしてもおまえを愛さずにはいられない。どうしたら振り向いてくれるんだ?」

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