君と出会えて


「こっち向いて」

「お願い」

俺がそう言うと

『1回だけ』
そう言って向いた

その瞬間、キスをした

触れるだけのキス

『好きでもないのにキスしないで』
ちがう。俺は……

「好きだよ」
俺は美月ちゃんが好きなんだよ

「友達思いで、ほんとは弱いくせに1人で抱え込んで、桃華ちゃんのためなら自分を犠牲にしてまでも頑張る美月ちゃんが好きなんだ」

『うそでしょ?』

「ほんとだよ」

『信じていいの?』

信じて。美月ちゃん
もう1人で抱え込んまなくていいんだよ。泣いていいんだよ。俺が守るから。

俺は優しく抱きしめた


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