クールな御曹司はウブな彼女を乱したい〜抱き尽くされる溺愛初夜〜
これ以上、いないフリは出来ない。

「もう!二人して勝手なこと言わないで下さい!」

顔を真っ赤にしながら怒ると、織田さんが目を細めながら謝った。

「ごめんね、杏ちゃん。本多って普段聖人君主で滅多に弱味なんて見せないからさあ、ついからかいたくなるんだよね。女の影なんかないし。でも、杏ちゃん、血色良いみたいだし、体調良くなって良かったよ」

「ご心配おかけしてすみません」

ペコリと頭を下げると、ちょうどエレベーターも一階に着きマンションの出入口まで織田さん達と一緒に向かう。

外に出て辺りを見渡すと、そこは見覚えのある景色で私はガックリと肩を落とした。

目と鼻の先に私の寮が見える。

五十メートルも離れてないんじゃないだろうか。

なんか……朝から精神的ダメージが大きい。

今日は厄日なの?
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