クールな御曹司はウブな彼女を乱したい〜抱き尽くされる溺愛初夜〜
少し落ち着くと、別の洋服に着替えて姿見の鏡で確認する。

首筋の噛み跡はストールで隠した。

一週間もすればきっと消える。

永遠にされたキスも……一週間あれば忘れる。きっと……。

うじうじ悩むな。何も考えず、目の前のことに没頭すればいい。今までのように。

部屋を出て鍵を閉めると、私も会社に出勤した。

自分の席に座るが、織田さんや永遠の姿はない。

良かった。

今は二人には会いたくない。

パソコンを立ち上げてる間に机の上に乗せられた書類を見る。

クリップで留められた書類には柳田さんの字で【処理済みです】と書かれた付箋がついていた。

柳田さん、私の代わりに処理してくれたんだ。

書類を整理していると、坂田君がやって来た。

「杏ちゃん、おはよう!もう体調は良いの?」

「うん、もうすっかり。心配かけてごめんなさい」
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