クールな御曹司はウブな彼女を乱したい〜抱き尽くされる溺愛初夜〜

もう普通に接するのは無理だって思ったから……。

だから、社会人になってからはほとんど実家に帰らなかった。

「……はい」

私がか細い声で答えると、織田さんは顎に手を当て何か考え込むような表情をした。

「……何となくわかったよ。杏ちゃんはさあ、まだ永遠こと好きでしょう？」

それは、質問ではなく確認。

自分の気持ちに嘘をつこうとしても、勝手に想いは暴走する。

他の人を好きになれたらどんなにいいだろう。

そうは思っても、自分が追い求めるのは永遠だけで……他の人には目がいかない。

「好きです」

織田さんの目をじっと見ながら、意を決して私は永遠への想いを告げる。

永遠本人にも伝えたことがない気持ち。本人には一生言うことはないかもしれないけど、織田さんに知っててもらうのもいいかもしれない。