クールな御曹司はウブな彼女を乱したい〜抱き尽くされる溺愛初夜〜
「よく頑張りました」

織田さんは優しく微笑むと、手を伸ばして私の頭をよしよしと撫でる。

もう大人なのにこうされるのはなぜか嬉しい。

それに、頼れる味方が出来たみたいで、ズシンと重たかった心が少し軽くなったような気がした。

「杏ちゃんはさあ、もっと欲張っていいと思うよ。自分に素直になってみなよ。それで誰も図々しいなんて思う奴はいないからさ。杏ちゃんは図々しいくらいがちょうどいいかもね」

「そう簡単に自分は変えられません」

「自分を抑えないで、杏ちゃんの気持ち永遠に伝えたら?」

兄みたいな温かい眼差しで、織田さんがアドバイスする。

この人は他人事だと思って……。

「無茶振りしないで下さい!キスした女性がいるって話したばかりですよ」

「それって現在進行形なの?僕には永遠はフリーに見えるけどね。砕けたっていいじゃない。悔いが残らないよう永遠に『好きだ』って言いなよ」
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