クールな御曹司はウブな彼女を乱したい〜抱き尽くされる溺愛初夜〜

交互に白と黒の石を置いていく。

ピコがすぐに石を置くのに対し、私は「う～ん」と唸りながら数十秒かけて石を置いていく。

本気でやったけど結果は私の惨敗。

ゲーム盤がほとんど黒に染まった。

これだけ大差で負けると悔しいという思いはない。

「ピコ、凄く強いね」

私がピコを褒めると、ピコは嬉しそうにエヘヘと声を出して笑って「アン、また遊ぼうね」って可愛く言葉を紡ぐ。

「どう？ピコ、杏ちゃんのこと気に入ったかもよ。そのうちデートに誘うんじゃない？」

織田さんがクスッと笑みを浮かべながら、私をからかう。

「ピコなら良いですよ。それにしても、凄いですね。動作も凄いけど、臨機応変に反応するからロボットと一緒にいる気が段々しなくなります。うちにも欲しいです」

素直な感想を口にすると、永遠がピコの横に移動し、ピコの頭を撫でながら微笑んだ。