クールな御曹司はウブな彼女を乱したい〜抱き尽くされる溺愛初夜〜

そっかあ。

会社の寮、空きがあるかと思って期待してたんだけどな。

先週の金曜に私の寮を見た織田さんは、親身になって私のことを心配しれくれて最後に「僕のパジャマでも外に干しとく？」って提案してくれたけど丁重にお断りした。

結局、織田さんと話して今週中には寮を出ようってことになったんだけど、運に見放されているのか望み通りにいかない。

「……はい。織田さんも忙しいのに、ありがとうございました」

お礼を言ってても、落胆してるのは織田さんにはバレバレで……。

『本当にごめんね』

もう一度私に謝る織田さん。

電話の向こうで織田さんが頭下げてそう。

「いいえ、気にしないで下さい。私も不動産屋探してみます」

織田さんは悪くない。

ゆっくり受話器置いて電話を切る。