クールな御曹司はウブな彼女を乱したい〜抱き尽くされる溺愛初夜〜
逆上した男が声を上げ、ナイフを持って永遠に襲いかかった。

「永遠!」

危ないと思って叫んだが、次の瞬間には永遠が難なく男の手からナイフを奪い、男の腹部を強く蹴り上げた。

永遠が刺されるんじゃないかとハラハラしたが、彼の反応が速くて良かった。

「うっ……」と呻き声を上げながら、男は腹部を押さえ壁に寄りかかる。

永遠は、後から入ってきた織田さんに「お願いします」っと言ってナイフを手渡した。

「了解」

ナイフを受け取った織田さんはスマホを取り出してどこかに電話をかけると、スマホを耳に当てながら空き巣男を見据えナイフを弄ぶ。

「杏、大丈夫か?」

永遠が私の方を向き、私の両肩を掴む。

私は「うん」と首を縦に振って頷くので精一杯だった。
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