クールな御曹司はウブな彼女を乱したい〜抱き尽くされる溺愛初夜〜
「飲みなよ。温まるよ」

永遠に促されマグカップに手を伸ばすが、手が震えて上手く持てない。

「あれ……手が……」

カップが掴めない。

震えを止めようとしても、止まらない。

何で震えが止まらないの!

もどかしくて仕方がない。

「大丈夫。焦ることない」

永遠が両手でマグカップを持って私の口に運ぶ。

「ほら飲んで」

永遠の優しい声に、目頭が熱くなって涙が溢れそうになった。

一口飲んで「美味しい」って伝えると、彼はホッとしたような表情になって、私が飲み終るまでずっと側にいてくれた。

もう大丈夫。もう怖くない。

側に永遠がいる。

身体が温まるとやっと緊張が解けて、震えもなくなった。
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