クールな御曹司はウブな彼女を乱したい〜抱き尽くされる溺愛初夜〜

「多分……もう大丈夫。永遠は明日展示会でしょ？先に寝てていいよ」

精一杯笑顔を作って永遠に声をかけるが、彼は私の側を離れない。

永遠は真剣な顔で私の首筋の噛み跡をなぞるように触れた。

「織田さんから寮に空きがないって話聞いて、やっぱり杏をあそこにはいさせられないって思ったんだ。展示会の準備が終わると、すぐにあの寮に織田さんと向かって……。兄貴の策略に乗ることになるけど、もうそんなことはどうでも良かった」

湊さんの策略というのは、私を永遠のマンションに住まわせて永遠とくっつけることなんだと思う。

それで……湊さんはあの人をまた手に入れようとしてるんだ。

「アパートのドアの前に杏の荷物が転がってるのを見た時は、心臓が止まるかと思った。生きてて良かった」

ハーッと息を吐いて、永遠が私の肩に頭を預ける。

「……心配かけてごめんね」