クールな御曹司はウブな彼女を乱したい〜抱き尽くされる溺愛初夜〜
「俺も杏が好きだよ」

世界で一番大好きな声が私の頭に直接響き、リフレインする。

え?私が好き?

永遠の告白に私は固まり、声を失った。

まさか『好きだ』なんて言葉が返ってくるとは思わなかった。

聞き間違いじゃないだろうか。

きっと永遠は『ごめん』とか『気持ちは嬉しいとか』……そんな感じで言ったに違いない。

自分の都合のいいように脳内で変換してしまうなんて、私の頭は相当イカれてる。

「ねえ、聞いてた?」

永遠は身を屈め私の鼻をカプッと噛む。

「うっ!いきなり何するの!」

一気に現実に戻された私は、鼻を押さえ、狼狽えながら永遠に噛みついた。

「人が告白してるのにボーッとしてるからだよ」
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