クールな御曹司はウブな彼女を乱したい〜抱き尽くされる溺愛初夜〜
踵を返そうと一歩後ずさると、永遠に止められた。

「杏、大丈夫だから、見てて」

何が大丈夫なの?

私の頭は凄く混乱してるのに……。

「永遠……帰りたい」

私は不安で仕方がなかった。

姉もここにいるし……落ち着かない。

永遠に会いたくてお姉ちゃんはここに来たんだろうか?

「俺を信じて。大丈夫だから逃げないで」

永遠は真摯な目でそう告げて、今度は私の肩を抱く。

彼にそう言われては逃げるわけにはいかない。

どこかハラハラした気持ちで再び姉とピコに目を向ける。

「カエデちゃんのドレス可愛いね」

ピコが姉の純白のドレスを褒めると、姉は破顔した。

「ありがとう、ピコ。実はね……」

姉はピコに顔を近づけ声を潜める。
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