クールな御曹司はウブな彼女を乱したい〜抱き尽くされる溺愛初夜〜

あっ……。

「ひょっとして、織田さんが私をここに呼んだのって名刺のためじゃなくて、この入籍発表を見せるためですか？」

私が少し責めるような口調で織田さんに聞くと、織田さんはポリポリと頭をかきながら少し申し訳なさそうに頷いた。

「まあね。湊にどうしてもって頼まれてさあ。杏ちゃんのためにいいと思って断れなかったんだ。僕の勘だけど、杏ちゃんが前に話してた『よく知ってる女の人』って楓さんのことでしょう？」

織田さんの問いに私は答えることが出来なかった。

気まずそうにうつ向くと、それを肯定の意味に取ったのか、織田さんは話を続けた。

「杏ちゃんも自分の幸せを考えればいい。永遠にプロポーズされたんでしょ？その指輪似合ってるよ」

織田さんの言葉にギクッとする。

目敏い……。