クールな御曹司はウブな彼女を乱したい〜抱き尽くされる溺愛初夜〜
ロボットのように片言で喋り、坂田君はカクカク動いて頭を下げる。

「『アンポンタン』って名前でお前も展示しようか?」

永遠が意地悪く言うと、坂田君は急に滑らかな動きになって頭を振った。

「本多さん、本気でやりそうで怖いです」

姉のことで暗くなってた私だけど、坂田君がおかしくて思わず吹き出してしまった。

横にいる永遠も私と目が合うとクスッと笑みをこぼす。

「あ~あ、馬鹿の相手は疲れる」

坂田君、あなたは潤滑油としてうちの会社に必要な存在だよ。坂田君がいると場が和む。

そこに、織田さんが現れ、結局私も今日は一日展示会のお手伝いをすることになり、パンフレットやドリンクを来場者に笑顔で配った。

永遠と話をしていた最後の来場者を笑顔で見送り、私達は掃除機をかけたり、ゴミを集めたりしてブースの片付けを始める。
< 229 / 309 >

この作品をシェア

pagetop