クールな御曹司はウブな彼女を乱したい〜抱き尽くされる溺愛初夜〜
織田さんがにこやかに手を振ると、後ろで何やら話をしていた坂田君や他の研究員さんも織田さんに倣って手を振り、この場を去って行く。

私は手を胸の当たりまで挙げると、呆然と彼らの後ろ姿を見送った。

私は織田さん達と帰っちゃいけない雰囲気だったけど……。

今のは何だったのだろう?

永遠を手伝うって言っても、何も出来ないんだけどな。

気づけば周囲のブースにも人がいなくなっていた。

「ピコ、今日は大活躍だったね。みんな感心してたよ」

私はピコに近づいて頭をヨシヨシと撫でると、ピコは嬉しそうに口許を緩めた。

「アン、今日はたくさんの人に会えて楽しかった。アンはそうやって笑ってるのが一番可愛いよ」

……ピコの何気ない一言にハッとする。

ピコは私が話しかけなくても、私のこと見てたんだろうか?
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