クールな御曹司はウブな彼女を乱したい〜抱き尽くされる溺愛初夜〜

「この車、Ｖ１０エンジンを搭載してて馬力が凄いんだ。……最高時速は３３０キロ。まあ、日本では出せないけどね」

子供のように目を輝かせながら、永遠は車の性能をまるで論文でも発表するかのように詳しく私に説明する。

私にはちんぷんかんぷんなんだけど、車の馬力が凄くて、とても速い車っていうのはわかった。

「３３０キロ？なんか……新幹線とかの世界じゃない？」

「そうだね。まあ、エンジン音や走りの滑らかさを楽しんでるだけだから安心して」

確かにブンブンと良い音鳴らして走ってるし、永遠の運転が上手いのか振動をあまり感じない。

「色はどうして赤にしたの？深紅で凄く綺麗だけど、永遠ならシックに黒とか選ぶと思った」

こんな目立つ色、永遠の趣味じゃないはず。

「杏が赤が好きだったから。展示してあったのもこの赤で、杏ならこれを選ぶだろうなって思ったんだ」