クールな御曹司はウブな彼女を乱したい〜抱き尽くされる溺愛初夜〜
「永遠の実家に行くなら、そう言ってくれればいいのに。手ぶらで行くなんて申し訳ないよ」

私が恨みがましく言うと、永遠は笑った。

「言ったら杏は逃げたよね?それに、うちに帰るのに手土産なんていらないよ。杏は小さい頃から娘同然なんだから」

「そう言ってくれるのは嬉しいけど……」

突然過ぎて困るよ。心の準備も出来ていないのに。

「さあ、着いたよ」

永遠がガレージに車を停めて車を降りると、私も渋々シートベルトを外して車を降りた。

永遠の実家に来るのは六年振りだろうか。

世田谷の閑静な住宅地にある高い塀に覆われた大きな白い豪邸。

隣にある私の実家もこの近辺ではそれなりに大きいけど、永遠の実家はさらに大きい。三階建てでエレベーターがあり、トイレは四つ、バスルームは三つある。
< 245 / 309 >

この作品をシェア

pagetop