クールな御曹司はウブな彼女を乱したい〜抱き尽くされる溺愛初夜〜

「じゃあ、みんな揃ったところで始めようか」

湊さんはそう言って封筒から一枚の書類を取り出し、近くのテーブルの上に置く。

何を置いたんだろう？

気になって覗き込むようにその書類を見ると……それは婚姻届だった。

「湊さん……これ？」

私は驚いて目を見開く。

「今日ここに僕達家族が集まっている。楓を安心させるためにも、今ここで婚姻届にサインしてくれないかな？」

湊さんが穏やかな顔でペンを差し出す。

「ここで？」

この状況に戸惑っていると、永遠が湊さんからペンを受け取り、みんなが見ている前で一字一字想いを込めるようにゆっくりと書類にサインをする。

「次は杏の番だよ」

ニコッと微笑みながら、永遠が私にペンを差し出す。