クールな御曹司はウブな彼女を乱したい〜抱き尽くされる溺愛初夜〜

『それは、おめでとう！』

永遠の言葉に、織田さんが満面の笑みを浮かべ私と永遠の背中をポンポンと叩く。

『織田さん、声が大きいです。近所迷惑なんですけど』

永遠が冷たい表情で織田さんを見るが、織田さんは悪びれた様子もなく親しげに永遠の肩を抱く。

『まあまあ、永遠。お前も入籍したんだからニコッとしろよ』

『俺は織田さんと違って笑顔の安売りはしないんですよ。俺達の入籍知ってるっていうことは、兄貴から何か言われたんですか？いつもあの人、織田さんにコンタクト取る時は何か頼むでしょう？』

永遠が横目で織田さんに訝しげな視線を投げる。

え？また湊さん、織田さんに何か頼んだの？

身構えながら織田さんの反応を窺うと、彼はヘラヘラ笑った。

『ははは、お前鋭いね。ほら、杏ちゃんもそんな警戒しなくていいから』

……でも織田さんと湊さんがつるむといいことない。