クールな御曹司はウブな彼女を乱したい〜抱き尽くされる溺愛初夜〜
「このまましていきたいんですけど、支払いはこれでお願いします」

素早く支払いを済ませ、永遠に手を握られて店を出る。

「永遠……こんな高価なもの良かったの?」

私が戸惑いながら永遠の顔を見上げると、彼は優しく微笑んだ。

「言う言葉が違う。ただ『ありがとう』でいいんだよ。旅の記念」

「ありがとう」

永遠の目を見てお礼を言うと、彼は嬉しそうに頷いた。

何度何度もブレスレットを見て頬が緩む。

ベッキオ橋を永遠と話をしながら渡り、ミケランジェロ広場に向かうと、ちょうど日が落ちて来た。

オレンジ色に染まる空。

フィレンツェの街の屋根の色と合っていてそれはそれは美しい光景。

ホテルからの眺めも綺麗だったけど、この丘から眺める景色は最高。

お姉ちゃんにも見せてあげたかったな。
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