クールな御曹司はウブな彼女を乱したい〜抱き尽くされる溺愛初夜〜
「女の子って結婚式に憧れる生き物じゃなかったっけ?」

「だってお姉ちゃんの式で自分もウェディングドレス着た気分になっちゃったんだもん」

永遠がからかうので、少しムッとしながら言い返す。

すると、私の扱いに慣れてる彼は小声で囁いた。

「俺は一番杏のが見たいんだけど」

永遠の殺し文句にドキッとする。

「でも……私……ドレスとか何も決めてない」

頬に手を当て狼狽えながらそう言うと、私達のやり取りをニコニコ顔で見ていた中嶋さんが口を開いた。

「御新婦さま、準備は全て整っておりますのでご心配には及びませんよ。では、参りましょうか」

中嶋さんの案内で永遠と一緒に一階の奥にある部屋に向かう。

「全て整ってるって……ドレスも?」

声を潜めて永遠に聞けば、彼は「そういうこと」とにこやかに答える。
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